本课课文
張:昨日の夕刊の記事、読んだかい。アメリカ人の84パーセントが自分の仕事に誇りを持っていると答えたのに対して、日本人で同じように答えた人が何人いたと思う。たった37パーセントだよ。
山田:そんなことはあるもんか。だって、日本人は勤勉すぎるって、欧米の批判を受けるくらいだよ。
田中:確かに、山田君の言うとおりだね。でも、あのアンケートの結果も、まんざら事実と違うとは言い切れないね。
王:それは、どういうことですか。
田中:つまりね、同じアンケートの質問に答えるにしても、失業率の高いアメリカと、ごく低い日本とでは、ずいぶん状況が違う。失業に対する誇り、と一言で言っても、捕らえ方が違って当然だね。
張:なるほど、それもそうですね。今も、働き蜂にたとえられた日本人の職業観もずいぶん変わったみたいですね。
佐藤:本当ね。今じゃあ、仕事を離れた自分の時間を大切にしている人が多いわ。仕事に明け暮れないで、趣味を広く持つことを、国が奨励しているくらいですものね。
山田:それだけ日本が豊かになったって言うことかな。でも、皮肉だね。この豊かな社会の地盤を作ってくれたのは、働き蜂と呼ばれた人たちなんだからね。
張:でも、外国人の僕から見たら、今でも、日本の人は良く働いているよ。いろんな日本の企業を見たけど、機械化の進歩以上に驚いた。
王:私は女だから、どうしても、張さんとは見方が違ってくるけど、私は一番驚いたのは、仕事に対する女性の意識ね。
山田:どんなところ??
王:つまりね、中国と違って、必ずしも全員が仕事を持たなくてもいいわけでしょう、特に若い女性は、はっきり二通りのタイプに分かれているようにと思うの。社会に出て、男に負けないくらい張り切って仕事をする人と、家庭で家事に専念する人とに……
佐藤:王さんはさすがに女性だけ会って、見方が鋭いわ。そろ通りなのよ。でも、家事に専念した言って言う人が多いのは、今の社会のあり方にも原因があると思うわ。日本の社会は、まだまだ男性中心で、女性はなかなか自分の思い通りの仕事に就けないのが現実ですもの。
山田:それは、何も女性に限ったことじゃないさ。男の僕たちにしたって、もう学歴だけで好きな仕事に就ける時代じゃないよ。男だろうが、女だろうが、条件は余り変わらないんじゃないか。
田中:佐藤さんは、どうなのかな。王さんのいうどちらタイプかな。
佐藤:私は、もちろん社会に出て、自分の能力を思い切り試したいですわ。結婚した後でも、相手の人が賛成してくれたら、続いていきたいです。
山田:だけど、仕事と家事の両立は簡単じゃないよ。日本の多くの男は、結婚するとすれば、しっかり家庭を守ってくれる女性を望んでると思うな。
佐藤:まあ、山田くんって、意外に古いのね。そんな人に、お嫁さんが来るかしら。
張:佐藤さん、そんなにむきになるなよ。まるで、将来のだんな様と言い争いしてるみたいだよ。
佐藤:張さんまで、からかわないでよ。今は、まじめなお話をしている最中よ。
田中:まあまあ、やめなさい。いずれにしても、みんなこれから進路を決めて、社会に出て行くんだ。人生の選択は、真剣に考えて考え過ぎることはない。佐藤さんも、仕事を持つにせよ、専業主婦になるにせよ、自分が納得する道を進むのが一番じゃないかな。
王:そうですね。自分が納得して決めるというのが一番大切ですよね。自分の人生なんですもの。
田中:そのとおりだよ。ただ、企業の中にいる人間として言わせてもらえば、今まで男性中心だった日本の社会も、かなり変わりつつあるね。女性ならではアイデアやセンスをもっと取り入れたいと考える企業が増えているんだ。だから、これからは、さまざまな仕事に女性の存在は欠かすことのできないものになってくると思うよ。
張:そうですか。それはいいことですね。職業に対する見方も変わってきたし、男性と女性の役割についても、見方がずいぶん変わってきたわけですね。
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